お経を聞きたい方へ
どんな時も、経典には救いと導きがあります。
ご来山できない方々のために、般若心経をはじめ、さまざまなお経を配信しています。日常生活へ芯を入れたい時や、安心を得たい時や、落ち込んだ時や、願いをかける時や、気持を奮い立たせたい時や、御霊を供養したい時などは、お経を聞き、あるいは一緒に唱えるなど、いかようにもご活用ください。
ただし、一つだけ重大な注意点があります。
たとえば病気を治したい時、「当病平癒」を一心に念じてお経を聞くのは結構です。しかし、もしも経文を心でなぞり、あるいは唱えるならば、経文以外のこと を考えてはなりません。勝手な願いを念じてはなりません。〈言葉は経文、念ずるのは自分の願い〉では、身・口・意がバラバラになってしまうからです。
お唱えする場合は、まず願いをしっかりと念じ、あとは無心で経文の一文字一文字へ溶けこんでください。
普段、私たちは、身体のはたらきと、言葉のはたらきと、意思のはたらきとが、なかなかぴったりと一つになっていないものです。煩悩のしわざです。たとえば、お隣の家がリフォームした時、作り笑顔をし、「あらー、きれいになりましたねえ」と褒めながら、心では「我が家はボロボロなのに──」と妬んだり僻んだりするものです。
もしも心から良かったなあと思えれば、笑顔も褒め言葉も立派な布施行になり、魂は浄化され徳が高くなります。これが、悪業(アクゴウ)を作らず、善業(ゼンゴウ)を積む方法です。
姿勢を正し、口に経文を唱え、心が経典へ没入していれば、身・口・意は一つになり、み仏の世界へ入られます。
正しく唱える読経によって業を清め、開運し、安心を得ましょう。